オートミキサーについて

オートミキサーは、台本がないようなスピーチ用途において、有効なマイクを検出してゲイン配分を自動最適化することで、エンジニアがフェーダー操作に掛かり切りになることなく、複数のマイク間で一貫したシステムゲインを維持します。

オートミキサーの動作原理

オートミキサーで使用しているスピーチシステムでは、スピーチ用途において最大8本のマイクのオートミックスゲインを自動調整します。

複数のマイクで1人が話す場合

複数のマイクで2人が話す場合

1人が話した場合には、そのマイクのゲインが瞬時に上がり、他のマイクのゲインは下がります。別の1人が話した場合も同様の動作です。

2人が同時に話した場合には、トータルゲインが一定となるよう2本のマイク間でゲインが自動配分され、残り1本のマイクのゲインは下がります。

スピーチシステムは、リミッターやオートレベルコントローラーの機能とは異なります。

複数の人が話しているときに、エンジニアはフェーダーで通常どおりレベルバランスを調整できます。誰も話していない場合でも、マイク音声を検出して自動的にゲインを配分するので、フェーダーを上げた状態にしておくことができます。

Automixerはインプットレベルの大きなチャンネルに対してより優先的にオートミックスゲインを配分します。以下のような利点があります。

  • チャンネルオフやフェーダーを下げきっているマイクに入力されたノイズによるオートミックスゲインの不必要な変動を防げます。
  • 各マイクの話者の声量に合わせてゲインやフェーダーを調整し均等な信号レベルで入力することでより的確にオートミックスゲインが配分されます。
  • 強調したい話者のフェーダーを上げる、または他を下げることで優先的にオートミックスゲインを配分させることができます。