Danteについて
DM3は、オーディオ信号を伝送するプロトコルとしてDanteを採用しています。Danteとは、Audinate社が開発したプロトコルで、ギガビットイーサネット対応のネットワーク環境で、サンプリング周波数/ビットレートが違う複数のオーディオ信号や、機器のコントロール信号を同時に扱える特長を持っています。そのほか、下記のようなメリットがあります。
- 理論上はギガビットイーサネット環境で最大512イン/512アウトで合計1024チャンネルの音声を伝送ができます。
- ネットワーク内の機器を自動的に検出・設定し、機器名も自由に設定できます。
- 高精度のネットワークシンクロ技術の採用により、低レイテンシー、低ジッター、高サンプル精度を実現します。
- プライマリー回線とセカンダリー回線による、万が一の障害に強いリダンダント接続に対応しています。
- イーサネットでコンピューターと接続し、オーディオインターフェース機器なしで音声を直接入力/出力することができます。
- CAT5eのネットワークケーブルを使用した機器間で最長約100mの長距離伝送ができます。但し、ケーブルの種類によって、使用できるケーブルの長さは異なります。
Danteの詳細については、Audinate社のウェブサイトをご参照ください。
https://www.audinate.com/
また、ヤマハプロオーディオのウェブサイトにも、Danteに関するさまざまな情報を掲載しています。
https://www.yamahaproaudio.com/
Dante Controllerについて
Dante Controllerは、Danteネットワークの設定とオーディオのルーティングをするためのアプリケーションソフトです。Danteネットワーク上の複雑な信号経路を設定する場合は、Dante Controllerを使います。下記のウェブサイトに情報が掲載されています。
https://www.yamahaproaudio.com/
- Danteを使用できるのはDM3のみです。DM3 STANDARDは使用できません。
- DM3のオーディオ信号の伝送は、16イン/16アウトで、24ビット/32ビットを選択できます。
- DM3のレイテンシーは、0.25msec/0.5msec/1.0msec/2.0msec/5.0msecの5タイプから選択できます。
Danteネットワーク内では、ネットワークスイッチのEEE機能(*) を使用しないでください。
EEE機能に対応したスイッチ間では、消費電力の相互設定が自動で調整されますが、相互設定の調整が正しく機能しないスイッチもあります。これにより、Danteネットワーク内の不適切な場面でスイッチのEEE機能が有効になってしまう可能性があり、クロック同期性能が悪化して音声が途切れる場合があります。 そのため、以下の点にご注意ください。
- マネージドスイッチを使う場合、Danteを使用するすべてのポートのEEE機能をオフにしてください。EEE機能がオフにできないスイッチは使用しないでください。
- アンマネージドスイッチを使う場合、EEE機能に対応したスイッチを使用しないでください。 これらのスイッチはEEE機能をオフにできません。
*EEE (Energy Efficient Ethernet) 機能とは、ネットワークのトラフィックが少ないときにイーサネット機器の消費電力を減らす技術です。グリーンイーサネットやIEEE802.3azとも呼ばれています。

