ネットワーク
7. ネットワーク
ここではDMEのネットワーク仕様と接続について説明します。
7.1. 通信用端子
DMEには4つの通信用端子があります。各端子の用途については 「リアパネル」 をご参照ください。
NOTE
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ISOLATED端子は現状、接続しても機能しません(本体ファームウェアV.3.0.0時点)。
将来のアップデートで対応予定です。
7.2. ネットワークモード
DMEをDanteネットワークに接続させるには、リダンダント接続とデイジーチェーン接続の2つの方法があります。コントロール回線の設定(Merged/Separated)とあわせて、4種類のネットワークモードを選択できます。ネットワークモードの設定変更はDante Controllerで行います。
| 変更時にはネットワークがループしないようご注意ください。 |
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Control
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Separated
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Merged
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Dante Secondary Port |
Redundant |
① Redundant
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② Redundant
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Daisy Chain |
③ Daisy Chain
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④ Daisy Chain
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① Redundant - Control Separated Mode(初期値)
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コントロール回線、Dante Primary回線、Dante Secondary回線がそれぞれ分離しているモードです。
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② Redundant - Control Merged Mode
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Dante Primary回線にコントロール回線を重畳するモードです。
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③ Daisy Chain - Control Separated Mode
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コントロール回線とDante回線が分離しており、かつDanteはデイジーチェーン接続するモードです。
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④ Daisy Chain - Control Merged Mode
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Dante回線にコントロール回線を重畳し、かつDanteはデイジーチェーン接続するモードです。
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7.3. Danteについて
DMEは、デジタルオーディオ信号を伝送するプロトコルとしてDanteを採用しています。Danteは、Audinate社が開発したネットワークオーディオプロトコルです。ギガビットイーサネット対応のネットワーク環境で、サンプリング周波数/ビットレートが違う複数のオーディオ信号や、機器のコントロール信号を同一ネットワーク内で伝送できる特長を持っています。
Danteの詳細については、Audinate社のウェブサイトをご参照ください。
http://www.audinate.com/
また、ヤマハ プロオーディオ ウェブサイトにも、Danteに関するさまざまな情報を掲載しています。
https://www.yamahaproaudio.com/
NOTE
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Danteネットワーク内では、ネットワークスイッチのEEE機能(*)を使用しないでください。
EEE機能によってクロック同期性能が悪化して音声が途切れる場合があります。
そのため、以下の点にご注意ください。-
マネージドスイッチを使用する場合、Danteを使用するすべてのポートのEEE機能をオフにしてください。EEE機能がオフにできないスイッチは使用しないでください。
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アンマネージドスイッチを使用する場合、EEE機能に対応したスイッチを使用しないでください。これらのスイッチはEEE機能をオフにできません。
*EEE(Energy Efficient Ethernet)機能: ネットワークのトラフィックが少ないときにイーサネット機器の消費電力を減らす技術。グリーンイーサネットやIEEE802.3azとも呼ばれる。
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■ レイテンシーとホップ数の関係
Danteオーディオネットワーク上を送受信される信号のレイテンシー設定は、接続方法や規模によって適切な設定が変わります。ここでは、DMEに接続されたDante対応機器の接続状況によるレイテンシー設定の考え方を説明します。
Danteオーディオネットワークのレイテンシー設定は、そのネットワークのホップ数に依存します。
ホップ数は、Dante機器の最も遠い接続間のスイッチの数を表します。スイッチは、スイッチングハブのほかに、DMEやI/Oデバイスの各機器にも内蔵されています。このホップ数によって、設定するレイテンシーの目安がわかります。ホップ数による一般的なレイテンシー設定の目安は次のとおりです。
| ホップ数 | レイテンシー (ms) |
|---|---|
|
3まで |
0.25 |
|
5まで |
0.5 |
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10まで |
1.0 |
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20まで |
2.0 |
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21以上
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5.0 |
7.4. 接続例
7.4.1. リダンダント接続
Danteのリダンダント接続は、デイジーチェーンで構築されたネットワークよりも、ネットワーク障害に強い環境を構築できます。リダンダント接続とは、主回線(プライマリー)と副回線(セカンダリー)の2回線で構成された接続方法です。通常はプライマリー回線で通信していますが、プライマリー回線に断線などのトラブルが発生した場合は、自動的に通信がセカンダリー回線に切り替わります。
Control Separated の場合
NOTE
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上図のようなシステムを構築する場合、DMEのネットワークモードは 「Redundant - Control Separated Mode」 に設定してください。
Control Merged の場合
NOTE
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上図のようなシステムを構築する場合、DMEのネットワークモードは 「Redundant - Control Merged Mode」 に設定してください。
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DanteオーディオネットワークとProVisionaire Designのネットワークを同一のコンピューターで動作させる場合は、複数のNICを用意してネットワークを分けることをお勧めします。
7.4.2. デイジーチェーン接続
デイジーチェーンとは、機器を数珠つなぎにする接続方法です。ネットワーク構築が簡単で、ネットワークスイッチを減らすことができます。
接続する機器が多くなると、末端機器間の伝送遅延が増えます。Danteネットワーク上の音切れを防ぐために、レイテンシーを大きく設定する必要があります。また、ケーブルの断線などによりシステムに障害が発生すると、ネットワークがそこで分断され、その先の機器との伝送ができなくなります。
Danteレイテンシーが初期設定(1.0 msec)の場合は、Dante機器の最も遠い接続間のスイッチの数が10個以内になるようにしてください。スイッチは、スイッチングハブのほかに、DMEやI/Oデバイスの各機器にも内蔵されています。スイッチの数が10個を超えると、ネットワーク内の通信遅れが大きくなり、音声が途切れることがあります。これを避けるには、Danteレイテンシーをより大きな値に設定するか、L2スイッチ(ギガビットイーサネット対応)を使用して、ネットワークを分岐してください。
Control Separated の場合
NOTE
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上図のようなシステムを構築する場合、DMEのネットワークモードは 「Daisy Chain - Control Separated Mode」 に設定してください。
Control Merged の場合
NOTE
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上図のようなシステムを構築する場合、DMEのネットワークモードは 「Daisy Chain - Control Merged Mode」 に設定してください。
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ネットワークでループが発生しないようにご注意ください。