インプットチャンネルI/Oユニット部

ここでは、インプット系チャンネルのI/Oユニット部について説明します。

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ANALOG INPUT GAIN

HAのアナログゲインです。

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Silk(CS-R10、CS-R10-S、CSD-R7のみ)

オーディオトランスの自然なコンプ感やサチュレーション感を加えることができます。奥行き感や空気感が増し、音が瑞々しくなります。

華やかさあるいは力強さをコントロールできます。

「Silk」について

Silkとは、Rupert Neve Designs社が開発/製造/販売するハイエンドアナログオーディオ機器の多くに搭載されている"Silk"プロセッシングを、ヤマハ独自の「VCM技術」によりデジタル信号処理で忠実に再現したものです。

Rupert Neve氏が特に心血を注ぐ、オーディオトランスが持つ自然なコンプ感やサチュレーション感をベースに、"Blue"/"Red" 2つのキャラクター選択と、連続可変の"Texture"ノブにより、付帯倍音を含めた音色の積極的なコントロールができます。

Silkを使用することにより、以下のような効果が得られます。

  • 力強さや華やかさが加わると共に、ミキシングで埋もれがちな空気感が蘇ります。
  • アナログコンソールのような、しなやかかつ芯のある音色が得られます。
  • 息遣いやピアニシモの繊細な響きも、瑞々しく表現することができます。
  • チャンネルEQの効きやReverbの掛かりがよくなります。
  • 主要なチャンネルにのみ少数で用いることで、そのパートが鮮やかに際立ちます。
  • すべてのチャンネルに用いることでミックスに奥行きや立体感が生まれます。
  • Red: 華やかで元気
  • Blue: 太く力強い
「Hybrid Mic Preamp」コンセプトについて

ヤマハの「ナチュラルサウンド」を極めた最高品質のアナログマイクプリアンプに、「奥行き感、立体感、空気感」を自在にコントロールできる Rupert Neve Designs社の"Silk"プロセッシングをデジタル信号処理でモデリングし組み合わせた画期的なマイクプリアンプです。RIVAGE PMシリーズでは、RY16-ML-SILKと、コントロールサーフェス背面OMNI INPUTの全チャンネルに標準装備されています。

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GAIN COMPENSATION

チャンネルごとにゲインコンペンセーション(ゲイン補正機能)のオン/オフを切り替えます。 オンにすると、HAのアナログゲインを調整してもI/Oラックからオーディオネットワークに送出される信号レベルが一定に保たれます。

ゲインコンペンセーションについて

I/OラックのHAアナログゲインは、コントロールサーフェスのゲインノブで操作できますが、通常は、入力を共有する他のDSPエンジンや録音機器への入力レベルも変わることになります。

そこで、ゲインコンペンセーションを使ってI/Oラック内のゲインを固定してオーディオネット ワークに送出される信号レベルを一定に保ちます。つまり、アナログゲインを上げる(下げる)とI/Oラック内の補正ゲインが連動して下がります(上がります)。ミキシング入力レベルは、DSPエ ンジン内のデジタルゲインなどで操作できるので、目的の違うそれぞれの経路で最適な入力レベルを実現できます。

ゲインコンペンセーションをオフに戻しても、アナログゲインと補正ゲインがゲインコンペンセーションをオンにしたときの設定に戻るため、オーディオネットワークに送出される信号レベルは変わりません。

このように、アナログゲインでは最適なS/Nを得るための調整、デジタルゲインでは入力レベル調整、と独立した操作が可能になります。

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入力される信号の位相を反転できます。

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M/S DECODE

M/Sデコーダーが搭載されています。

奇数/偶数の順に隣り合うチャンネルごとにM/Sデコーダーが装備されています。